ISSUE
海にごみが出続ける現在の
経済システム
世界では1分間にトラック1台分の海ごみが出続けています。 特に、海ごみのメインであるプラスチックは包装容器をはじめとし、安価で便利な素材ですが、環境中では分解しにくいために半永久的に海を漂い続けています。"これ以上、海にごみを出さない"ようにし、青い海や美しい砂浜を次の世代に残していくには、1人1人の行動や意識を変えていくことが必要です。一方で、モノを生産、消費、廃棄していく経済システムが海ごみ削減の実現と同時に、経済成長を伴うビジネスに変わっていくのはまだまだ道半ばと言えます。
J. R. Jambeck et al., Plastic waste inputs
from land into the ocean.
Science, 347,
768-771 (2015).
OUR APPROACH
テクノロジーを集結させた
超異分野チームで
斬新なアイデアを形にし、
海ごみを削減できる
ビジネスを生み出します
2019年、日本財団・JASTO・リバネスの3者は、「海ごみ削減を実現するビジネス」を
社会実装していく流れを生み出すプロジェクト・イッカクを立ち上げました。
その後3年にわたり、本プロジェクトでは、新技術や従来にない発想をもつベンチャー企業をはじめ、
学術機関・町工場・大企業・中小企業などの超異分野チームの連携によって革新的技術の開発や事業化を推進。
採択チームには総額1.5億円の研究開発費に加え、事業化やパートナー獲得支援などの多面的な支援を実施しました。
そして2022年からは、各チームによる「海ごみ削減のビジネス化」が本格的にスタートしています。
8つのサービスが生まれました
プロジェクト・イッカクを通じて、海ごみ削減を実現する8つのサービスが生まれました。
こんなチームが採択
されました
62のエントリーから8つの超異分野チームが生まれ、ここから3つのチームが採択されました
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衛星・ドローンによる
ごみ漂着状況診断システムの構築Debris Watchers
衛星、ドローン及び定点観測装置等を用いて沿岸部のごみ漂着状況を長期・網羅的に観測します。また、詳細分析が可能な海ごみ診断システムの開発により効率的なごみ回収・漂着予測を実現します。 -
自律分散ごみ処理システムの開発
Eco Trinity
分別不要で自律分散型のゴミ処理装置を開発します。亜臨界水処理、炭化処理、生物学的処理を組み合わせて処理することでペレット型燃料やメタンガス発酵でバイオガスへの変換を目指します。 -
海洋プラごみをリサイクル原料とした「人の心に残る」製品の開発
Material circulator
マナティを中心に地元沖縄の人々や観光客を海ごみ拾い活動に巻き込み、回収したごみをリサイクル可能な資源に変換します。その資源を活用し、心に残るストーリー性のある製品を消費者に届けます。